シャドウズ・アンド・ライト 1979

本作品では、ジョニ・ミッチェルのライヴでの、ジャコの貴重なDVD映像が見られる。
同名のタイトルでCDも発売されている。
1979年9月、サンタバーバラでのライヴで映像である。

この「シャドウズ・アンド・ライト」は、1980年に、日本でもLD(レーザーディスク)
として発売され、間もなく廃盤となっていて、ファンの間で長年「幻のビデオ」として
語り継がれていたビデオである。

その後、アメリカでVHSのビデオとしてリリースされて、輸入品として入手することは
できたが、近年、DVDとして日本国内でリリースされたものである。

ジョニとジャコは1976年に初共演し、1978年の「ミンガス」で、
最高のコラボレーションを発揮する。
その集大成として79年のツアーが実現した。
それを録画したものが本作品である。

サイドマンとして、ジョニのサポートにまわったジャコの演奏が見られる。
サポートに徹しているものの、ジャコの個性あふれるリズム、メロディーラインは
独特なもので、ファン必見のDVDである。

ドリームチームによるサポート・バンド

このライヴは、豪華なメンバーが集まっており、パット・メセニー(g)、
マイケル・ブレッカー(ts.ss)、ライル・メイズ(p)、ドン・アライアス(ds)
といったメンバーがサポートしている。
まさに、ドリーム・チームによる演奏である。

その中で、すべての曲で、ジャコの素晴らしいプレイが展開されている。

「フランスの恋人たち」では、フレッテッド・ベースの演奏で、
ミュートを用いたプレイは、独特のリズムを産み出している。

「コヨーテ」では、フレットレスの美しいメロディと、透き通るような
ハーモニクスが、ジャコの個性を際立たせる。

「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」は、チャールズ・ミンガスの曲。
ジャコのプレイに、マイケル・ブレッカーのソロが加わる。

「ジャコ・パストリアス・ソロ」は、得意のパーフォーマンス。
ディレイとディストーションを使い、ループに乗せた、ジャコの専売特許のソロだ。

ポップス、フォーク、ジャスなどのジャンルを超越したジョニ・ミッチェルの
サウンドには、ジャコの個性がマッチしている。

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